梅雨明けを迎えると、暑さも本格的になってきます。
長く暑い夏が始まる7月。
暑気払いの行事も色々あります。
中でも土用の丑の日にウナギを食べるという習慣は、現代も広く浸透している夏の美味しいイベントですよね。
なんとな~く、その時期になるとスーパーや広告で販売しているのを見かけるからそうしている、
という方もいらっしゃると思いますが、そもそも、「土用の丑の日」とはなんなのか、ご紹介したいと思います。
土用の丑の日とは?
まず、「土用」とは、二十四節気でそれぞれ季節の始まりを表す、立春、立夏、立秋、立冬、
この「四立」の前の約18日間のことをいいます。
2021年の夏でいえば、「立秋」が8月7日なので、その前、7月19日~8月6日までが土用の期間です。
「土用の丑の日」とは、その土用期間の「丑の日」、ということです。
今では毎年変わる干支としてしか認識されていない十二支ですが、方角や月、日にちを数えるときにも使われるのですね。
12日周期なので、今年は土用期間の丑の日は7月28日(水)に1回のみありますが、もちろん、2回ある年もあるわけです。
なぜうなぎ?
さて、その土用の丑の日に、なぜ「うなぎ」を食べることになったのか。
これには諸説あるようですが、一番有名な説をご紹介します。
さかのぼること江戸時代、うなぎ屋からうなぎが売れないことを相談された学者の平賀源内は、
「本日丑の日」という貼り紙を店先に貼ることを提案しました。
この背景には当時、「丑の日に「う」からはじまる食べ物を食べると夏バテしない」という風習があったようなのですが、
これが見事功を奏し、うなぎ屋は大繁盛したのだそう!
他のうなぎ屋もこぞってはじめたことから、あっという間に「土用の丑の日にうなぎを食べる!」は定着したようです。
ただ、先ほどもお話したように、「土用の丑の日」は実は夏だけでなく、他の季節にもあります。
その中で、「夏の土用の丑の日にウナギを食べる」ということが定着したのは、本来旬は冬であるうなぎが、
旬ではない夏にもうなぎを食べてもらいたいという、うなぎ屋さんの販売促進が大成功して定着したのですね。
昨今は、値段の高騰で特に国産の天然もののウナギ等はなかなか手が出ない高級食材になっていますが、
やはり年に一度くらいは美味しいウナギに舌鼓を打って、滋養を付けたいものですね。